拒食と過食
そして慢性期に入ると拒食、過食を繰り返していく。過食には意図的嘔吐や下剤の濫用が見られ、病的な閉塞感から抜け出せずに自己の行為を正当化する動きもみられてくる。さらに40代、50代と年齢が上がるにつれて、体力の低下等の理由によって症状の輪郭がぼんやりとしてくるが、本態は一生続く。
このように摂食障害は思春期から発症し、身体的にも精神的にも負荷を与えながら40代、50代まで続く病気であることがわかる。それでは医学的観点からみた回復のプロセスはどのようなものであるのだろうか。
摂食障害の回復とは「身体や行動や精神に出ている表面の症状を、そもそも引き起こしている根本のこころのあり方、根本の不安」をターゲットとし、「不安のセルフ-コンテイニング(根本の不安に圧倒されず、自分のなかに抱えておれるようになること)」を目指すことだと松木は述べている。つまり中核的な摂食障害の根源である「自己愛的理想化を放棄」し、次に「やせをめざす行為を放棄」し、そして「抑うつ不安を受け入れられる」ようにしていくことを目標とする。
以上が医療的観点からの摂食障害である。